
斫り(はつり)工事
斫り(はつり)工事の意味
工事の定義
斫り工事とは、コンクリートやモルタル、タイルなどの建材を部分的に削り取る作業を指します。
「斫る」という言葉は、「削る」「叩いて取り除く」という意味を持ち、建材を一部だけ除去したり、表面を加工する際に行われます。
使用する工具
ハンドブレーカー(電動工具):小規模なコンクリートやタイルの斫り作業に使用されます。
チッピングハンマー:細かい部分や精密作業に適しています。
大型ブレーカー(油圧・空圧工具):広い範囲の斫り作業や厚いコンクリートの除去に使用されます。
施工例
古いコンクリートの表面を削って新しいコンクリートを打設する準備。
建物の補修作業や部分解体(例:不要な壁や床部分の撤去)。
配管や電気ケーブルを通すためのスペース作り。
見積書で「斫り工事」を見たときの注意点
1) 作業範囲を確認
何を斫るのか:具体的にどの部分を斫り工事するのかを確認します(例:壁面、床、天井など)。
工事の目的:斫り工事が、補修のためなのか、配管用のスペース作りなのか、撤去なのかを確認します。(2) 工事単価のチェック
(2) 工事単価のチェック
単価の明示:見積書に「㎡あたりの単価」や「時間単位の費用」が記載されているかを確認します。斫り工事は面積や厚みによって費用が大きく変わるため、単価の根拠を確認することが重要です。
追加費用の可能性:硬いコンクリートや鉄筋が含まれている場合、作業が難航し、追加費用が発生することがあります。事前に追加費用が発生する条件を確認しておきましょう。(3) 作業期間や騒音対策
(3) 作業期間や騒音対策
作業時間の確認:斫り工事は騒音や振動が大きいため、周辺住民への影響を配慮して、作業時間帯や日程を確認する必要があります。
防音・防振対策:特に住宅街での工事では、振動抑制の措置が取られているか確認することが重要です。(4) 廃材処理の有無
(4) 廃材処理の有無
廃材の分別と処理費用:斫り工事で発生したコンクリート片や鉄筋の廃材がどのように処理されるかを確認します。廃材処分費用が見積に含まれているかどうかもチェックポイントです。
一般の方へのアドバイス
斫り工事は専門性が高く、見積書の記載が抽象的になりがちです。作業内容や範囲が明確に記載されていない場合、工事後に追加費用が発生するリスクがあります。そのため、次の点を意識するとよいでしょう
作業範囲や目的を具体的に確認する。
「どこを」「何のために」行うのかを業者に尋ね、納得するまで説明を受ける。
費用に含まれる内容を明確にする。
単価、追加費用の条件、廃材処理費用がすべて見積に含まれているか確認。
周辺環境への配慮がされているかを確認する。
騒音や振動の対策が事前に取られていることを確認。